奏でる愛唄



振り返ると詩稀がいた


「あのさ……この間のことだけど」


「ごめん。ほんと詩稀のこともう……」


永久と電話をしていたことをすっかり忘れこの間の告白の話になった




「俺、頑張るからもう一度だけ考えて欲しい」



「でも私は……」



「俺と付き合ってたせいで圭が死んだ。だから唄が俺を恨む気持ちは分かる」


「詩稀は悪くない。私がもっとしっかりしていたら圭は死ななかった」




圭を思い出すと後悔しかなかった





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