こんな娘で、ごめんね。
それからのあたしは、よく母のことで、バカにされた。



『今日から沢村を無視しまーす』



それは、ゲームの始まりの合図みたいだった。




リーダー格の男子が言った言葉に、あたしは耳を疑った。




『無視します』



集団無視。イジメのターゲットが、あたしに切り替わったのだ。





R子ちゃんという、太った女の子が、それまでのイジメ対象だったのに。



あたしは、昼休みに、ひとりぼっちだったR子ちゃんを遊びに誘い、


他の女友達と遊んでいた中に入れてあげたり、男子にもイジメはしちゃダメだと怒ったりしてた。



だけど、いま、
まさに、この瞬間に、R子ちゃんは、イジメから解放されて、自由になった。




そして、あたしの地獄の日々が始まった。



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