こんな娘で、ごめんね。
「ねぇ。先生。…聞いてくれる?」


『なぁに? 沢村さん』



先生は、足を止めると
あたしの顔を覗き込んだ。



「あのね、先生。あたし…。みんなから、イジメられてるみたいなんだ。先生。どうしたらいい? 助けて」



あたしは、勇気を出して
先生に言った。


助けてもらいたくて、
先生だけは、あたしの味方になってくれると思ってた。




それなのに




『イジメ? そんなのウチのクラスにはないわよ。沢村さんの思い過ごしでしょ』



と、先生は怪訝な顔をした。



そして




『もし、沢村さんが言ってることが本当なら…。


いい? よく覚えておくのよ。イジメる子が悪いんじゃない。


イジメられる子にも原因があるの。沢村さんに、原因があるの!


わかった? イジメられる方も悪いの。沢村さんが、弱いからイジメられるのよ』



と、先生は言った。





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