こんな娘で、ごめんね。
朝なんか
来なければいいと思った。


朝。目が覚めたら、息が止まってて、死んでたらいいのに…って、毎日思った。


だけど、どんなに夜が明けないように願っても、朝がやってくる。




病気を理由に休んでいた学校も、休み理由がなくなれば、あたしは、自分自身を傷つけた。




デパートの階段から落ちて、わざと骨折しようと企んだりした。



足首をひねり、捻挫した。

腕や手を切ったり、
指を壁に打ちつけたり。



どうにかしてでも、学校を休みたくて、あたしは、母にすがりついた。



「学校に行きたくない。電話して! 休むって言って!」



何日も。何週間も哀願するあたしに母は、いい加減。うんざりした顔をした。



『学校に行かなあかん! 先生も家にくるやろ? 先生になんて言うん? 先生にお母さんは、なんて言えばえぇか分からん。
もうやめとき!』



「普通に言ってくれたらいい! 学校を休ませて。お願い!」



母は、最初はあたしの願いを聞き入れてくれた。だけど、最後には怒った。




『もう知らん。毎日毎日、お母さんは、なんで、あんたのせいで先生に怒られなあかんの? あんたが、学校に行かんのが、悪いんとちゃうん?


お母さんは、今のあんたが情けない。情けなくて、涙が出る』



そう言って、休みの連絡を入れてくれなくなり、毎朝。母は、あたしが起きる前に家から居なくなった。



家にいると、あたしが、電話をかけるようにせがむからだ。



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