こんな娘で、ごめんね。
小学校の通学路。


道路沿いにあった、あたしのアパートは、よく石を投げつけられた。



窓の外から、大きな声で『死ねよ、バーカ』と言われたりした。



でも、母には、
その声は聞こえない。



投げつけられた石が
窓ガラスを割った時は


『近頃の子供は、イタズラの度が過ぎる! ほんま腹たつ! 危ない。石が当たったら、どないすんねん。ほんま親から、どんな教育されてんのやろ…』


と、ぶつぶつ文句を言っていた。



ごめんね。お母さん。あたしが、イジメられてるからだよ。面白がって、家にも攻撃してくるんだよ。ごめんね。



って、心の中で、あたしは謝った。





来る日も来る日も執拗に、イジメは繰り返された。




なんで、ここまであたしは、イジメられなきゃいけないのか、自分でも分からなかった。



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