こんな娘で、ごめんね。
その友達というのは、夜の街で知り合った子ばかりだった。



あたしは、学校には行かず、昼間は、自分の部屋のドアの鍵を閉めて眠り、毎晩。夜になると家から抜け出した。



昼夜逆転した生活を送りながら、あたしは、どんどん変わっていった。



父と顔を合わせるのも嫌で、あたしは、父が仕事から帰宅する前に夜の街に遊びに出かける。




父が仕事に出かけた後に、自宅に戻るというパターンだった。



引っ越してから、あたしには、明菜という友達ができた。



父に酷く叱られた時に、家出をした公園で、明菜に知り合ったのだ。


ひとりぼっちでいるあたしに、2つ年上の明菜が


『どうしたの? 』と、声をかけてくれたのが、キッカケだった。




明菜は、父親の借金癖がすごく、母はアルコール依存症。家の中は荒れ放題で、借金取りが、よく家にくるような家庭環境の子だった。


明菜といるとあたしは、いつも気持ちが楽になれた。



実のお姉さんのように、あたしを可愛がってくれ、暴走族の集会に連れて行ってくれたのも明菜だった。



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