こんな娘で、ごめんね。
それ以降。


自暴自棄に陥ったあたしの生活は、荒んでいった。



母の耳が、聞こえずらいと、イライラしたあたしは、家の中にある硝子製品をぶち壊し、かんしゃく玉をぶつけた。




父は、相変わらず、あたしには無関心で、他人事のようだった。




明菜は、彼氏の家に入り浸り、同棲を始めてからは、彼氏中心の生活になっていた。



そして、



しばらくすると、明菜が医療少年院に送られたことを風の噂で聞いた。




数週間前。


明菜の彼氏が、公民館の裏にある銀杏の木の下で、死んだ。




少し前から幻覚幻聴を引き起こしていた、彼氏の薬物依存による
中毒死。



その現実を受け止められず、自らも、シンナー吸引から、中毒症状をおこして、医療少年院送致が決定されたという。明菜は、再犯だった。




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