こんな娘で、ごめんね。
それでも
母の独り言が、なくなることはなかった。



誰もいないのに
リビングのソファーで1人で呟く。




母は、うつむきながら
楽しかった昔の想い出を口にする。





「うぜぇな」





あたしは、母の背中を見ながら、呟いた。




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