Bautiful World ー真心を君にー




「ごめんな、空音には秘密にしとけって、言われてんねんけど・・・ごめん。
もしいわへんかったら、空音・・・ずっと恨み続ける。」



涙まじりに言う香織ちゃん。
誰を恨み続けるのか・・・そんなこと自分でわかってるくせに。





「そんなんかてッ、新撰組を恨み続けんのはわかっとる。そのほうがマシやッッ!!
空音、思い出せへんの?空音はな、」



襖が開く。



「香織?高杉さんが呼んでる。」



薫くんが微笑む。
香織ちゃんが涙をぬぐう。
そして勢いよく立ちあがり、部屋から出ていく。




「だめだよ。それは秘密。」





すれ違い様に、薫が香織にささやいた。




「・・・・ッ。」




香織が唇をかみしめ、廊下を走っていく。
それを薫が、とても哀しそうな表情で見ていた。









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