Bautiful World ー真心を君にー
薫はゆっくりと空音に向き直る。
「おかえり、空音さん。調子はどう?」
どこにも異常がないので、良好としか言いようがない。
「よい・・・です。」
「へぇ。よいですか。」
なぜか恥ずかしくなってしまい、空音は俯いた。
その様子を薫がころころと笑っていた。
それを見た空音はすっかり拗ねてしまい、
「・・・何か御用でも?」
「そんなに怒らないでよ、笑っただけじゃん。」
「怒ってないです。」
「嘘つけ、怒ってる。」
「怒ってないですってば!」
「じゃあこっち向いてよ。せっかく喋りに来たのに。
つれないなー。」
薫が残念そうに言った。
「こっちは喋りたくありませんー!なんですか、前までわたしのこと嫌いって言ってたのに!!香織ちゃんとでも喋ってたらどうですか!」
空音は布団にうずくまった。