Bautiful World ー真心を君にー
一旦立ち止まって、声のする方角へと体を向ける。



はっきりとは見えないけれど、男の人2人。



「・・・?」



知らない人のはずなのに、妙に引っ掛かる。




「ねぇ、ねぇ。あの男の2人組、壬生狼やと。」
「やぁやわぁ。斬られる前に逃げなならんわぁ。なんか最近新撰組になったんやと。」




すぐ隣の主婦たちの会話。



新撰組・・・?



『新撰組には気をつけろ』




そういった桂の顔を思い出し、二人組の顔を見る。
普通なら何食わぬ顔して去るのだろうが、中々足が動かない。
どこか懐かしい、そんな気がして。





二人組がこちらに気づくのも時間の問題。

どうにかして、去らなければ・・!!


気ばかりが焦り、中々一歩が踏み出せない。
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