Bautiful World ー真心を君にー
ゆっくりと崩れ落ちていく空音を横目に、土方が呟く。
「コイツ、つれて帰るぞ。」
「えー?副長らしくないなぁ。いつもならすぐ斬れゆーんに。」
つい先ほどまで、ちいさいけれど殺気を放っていた男が、陽気にちゃかす。
「るせぇ。後から色々使えそうなんだよ。」
「えげつなー。拷問でもするん?」
「山崎、一旦黙れ。いい加減うざい。」
「こわい。こわい。あんま睨まんといてやー」
山崎と呼ばれた男は、肩をすくめると音もなくその場から消えた。