Bautiful World ー真心を君にー




「…近藤さん。さっさと屯所に戻らねえか?ここで敵が来たら終わりだし、もうすぐ朝だ。暗闇で襲われることはねぇ。」




土方は、近藤という男に向き直る。
近藤は顔色の悪い沖田を担ぎ、土方の言葉に頷いた。



「ずらかるぞ、てめぇら!」



近藤の声で、池田屋にいた新撰組隊士が、外に出て行く。




「山崎ィ、この女担いでけ。」



「うぅわ、人使い荒いわ〜。」



土方の声で一度消えたはずの山崎が姿を表し、畳に倒れていた空音をおぶった。





< 72 / 165 >

この作品をシェア

pagetop