Bautiful World ー真心を君にー





意味が分からない。
あいつは試衛館にいるはずはない。
それなのになぜ?
まさか、出雲か?








「山崎」



「あいよ」


天井から山崎が出てくる。
出てくると言うより、穴のあいた天井からぶら下がっている。




「長州の娘の背中、調べてこい。背中に刀傷があるかどうか見てくるだけでいい。風呂かなんか入れてそのついででもいい。」



「子供の入浴覗き見とか副長もさいてーやなー」


「うるさい!どうせ12ぐらいの小童だ!年頃の娘なわけあるまいし。んなことにいちいち気ぃつかってられっか。」



土方の言葉に、藤堂が反応する。



「ふくちょー、その娘さん、16歳です。」




「はあ?!嘘つけ!んな馬鹿な話あるかボケ!」




「いやでも」



「もういい!直接聞く。山崎、長州の娘つれてこい。」



「俺より少しは面識のある藤堂のほうがええんちゃう?」



「誰でもいいからつれてこい!!!」





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