左目のマスカット味

「可愛い…」


パステルブルーに白の水玉模様。

シンプル。

上も下も"ヒモ"だけど、ワイヤーしっかりしてるし…。


とりあえず着てみよう…






……

………




「アメちゃん、見ても大丈夫??」


「いいよ」



カーテンを開ける吏彩。

あたしを見てびっくりしてる。


「…わお。」

「ど、どうかな…?」




「アメちゃん胸でか!!!」


大声で言い放ったあと、さすがD! と付け足す吏彩。


「やめてよ声でかい!ちょっと気にしてるんやから…」

しかもなんで胸のサイズ知ってんの!?


「あはは、ごめんごめん(笑)…それにしても、そのアザどうしたの?」


あたしのお腹を指さす吏彩。

アザというのは、昨日 悠に殴られたところだ。


「あ゙……えっと、…昨日の夜 ベッドから落ちてさあ~っトランペットのケースがお腹に直撃したねん!めっちゃ痛かったしー」


「なんそれ!ネタやんっ」


あははと可笑しそうに笑う吏彩を見て、即興で吐いた嘘がバレてないんだと思い、胸をなでおろした。

横の店員さんもニコニコしている。



「…てゆうか、その水着似合ってるなあ♪」

「ですねっ 華奢な体にとてもお似合いですよ!」

店員さんまで…


「そ、そうかな…」










「……写メ撮っていい?」



「…は(・∀・)??」


既に携帯のカメラをこちらに向けている。



「いっくよ~」


「え、ちょ、まっ……」



―カシャッ





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