キミと恋の途中
「えぇ!!」
うそだろ・・・。姉さんたちが渡米!?
「うん。優は連れていけないから。瑠貴くんよろしくね♪」
「えぇーーーー!!!」
ってなわけで、優の世話役を頼まれた俺。
そして、ついでによくわからない女の荷物まで運ばされている。
いきなり俺に送りつけやがって・・・・。
異常な重さだぞ?これ。
といっても中をあけて確認する気なんかさらさらない。
興味ねぇしな。
チーン
やっと最上階に着いた。
扉が開くといっきにむわ~っとした空気が押し寄せる。
夏だな。
湿気と暑さが混じっていて俺は嫌いだ。
やっと『新堂』と吊るされたドアまでたどり着いた。
だいたい、高すぎるんだよ?!
このマンション。
20階建てって・・・・。高所恐怖症だったらとっくに終わってるぞ。
ピンポーン
なんて思いつつ、小さなインターホンを鳴らした。
「はーい。」
「開けろ。」
「あぁ。」
見事なまでの一言会話。
ガチャ・・・
大きなダンボールを抱えそのまま中へと押し進んでいった。