君と学校で
「ただいまぁ」

「おかえり。あ!志音!聞いたわよー。先生と喧嘩したんだって?」

「いや、私じゃなくて風音が……」

説明しようとしたら私の話もきかず遮って母が話す。

「もう、あんた部長なんだから、もうちょっとしっかりしなさいよ。ハンド部員たちに気合を入れたのもあんたじゃなくて風音ちゃんだったらしいじゃない」

「うるさいな!説教なら聞く気はない!」

「あ!志音!」


自分の名を呼ぶ母親を無視して勢いよく階段を駆け上がり自分の部屋に入る。


「もーーー、私の話を聞いてよ!!!!」

誰もいない部屋で一人叫ぶ。今言っても意味はない。

「はぁ…。だから部長なんてやりたくなかったんだ」


一人、つぶやく。


なんで私が部長に選ばれたのだろうかなんで風音じゃなかったのか

きっと誰もがそう思っていたと思う、なんで私が?
考えても考えても分からない。

「あーーーー分かんない!」

考えるのもめんどくさくなってきた、お風呂入って寝よ。

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