君と学校で
次の日

私はいつも通り、早く学校に着き教室でひとり座っていた。

「……こんなことしても意味ないか」

一人、机の上に伏せて寝た。

「あー。もうどうでもいいや。どうせ私は風音みたいにはなれないんだよ、部長なんかむいてないし!」

ガラガラ、っとドアを開ける音がした。……もういいやなんでも。

ん?ガラガラ?

「え!」

思わず声を上げて後ろを見る、こんなに早くくる人もいるんだ。


後ろには、海斗さんがいた。

「「………」」

二人沈黙。

あれ?これ前にもあったような気がする

ってどうしよう!

海斗さんだよ、あの無口の海斗さんだようわぁぁぁ。
も、もしかして、聞いてた?あのネガティブ発言聞いてた?

わーー!いまさら後悔。

「ごめんなさい!!色々とごめんなさい!」

「……何が?」

は!?まずい!
つい心の声をそのまま口に出してしまった!!ん?というか、しゃべった、海斗さんの声聞いた


うわぁ。初めてちゃんと聞いたよ。

.....?じゃない。なにうれしくなってんだ私!この状況をなんとかするんだ

「えっと、あの!!」

「何?」

「さっきのは、なしで!!!」

「は?」

「だから!なしで!」

「なんの事だよ。」

……え?私の独り言きいてない?
私の勘違い!?

「失礼しました!」

「は?あ!ちょっとまてよ」

私は恥ずかしさのあまり急いで教室を出ていった。


海斗が一人つぶやく

「……変なやつ。」

静かに笑った。


もちろんその声は志音には聞こえていなかった。


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