君と学校で
「風音!」

「何?突然呼び出すなんて」


海斗さんと話した後
私は風音を電話で学校まで呼び出した



「それより風音、もう一度樹里ちゃんのとこ行こう!」

「嫌だ」

「えぇ!なんで?」

「ムカつくから」

「お願い!私どうしても樹里ちゃんに聞きたい事があるの!」

「……」

風音はそこから一歩も進もうとしない。

「あーもう!いくよ」

「うわ!ちょっと…」

私は動かない風音の腕をつかみ、無理矢理連れ出した

「いーーやーーだぁーーー!」

走ってはいるけど風音は抵抗をやめない。

「うるさい!」

「むぐっ!」

口を塞いで無理やり黙らせる。

たぶん、樹里ちゃんは自転車置き場にいる…

「何やってるんですか、先輩方…」

「「………」」


いた、普通にいた。

「むがむがむがもご!」

風音は今、口を塞がれているため何を言っているのか分からない。


あ、口塞いでるの私だった。


手を離すと同時に風音は声を上げる

「苦しいわ!窒息死するかと思ったわ!」

「ごめんごめん」

…って、そうじゃなくて!

「樹里ちゃん」

私は…樹里ちゃんと話さなきゃいけない。

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