君と学校で
「うるさい!!」

学校中に響くような樹里ちゃんの声

もう我慢できなくなったのか目からたまった涙が溢れ出している。

「はいはい、あんたが一番うるさい。そうだよね、そうやって拒絶すれば自分傷つかないですむもんね、名案だねーすごいねー」

「風音、それ言いすぎじゃ.....」

「びっくりしたよねー。拒絶してるつもりが、気楽に話しかけてくれる子がいるんだもん」

そうして風音は私を指差す、え?私?


あ、初めて会ったときかな?

でもあれって.....


「それでまたそいつがきたから拒絶して、拒絶したはずなのにそいつが今ここにいる、バカだよね~この部長」


うわ!!今バカっていった。


「違うもん!バカじゃないもん、ただ、初めて話したとき、優しそうな子だなって思ったから、だから樹里ちゃんって意外と話せるかもって思って」


樹里ちゃんは驚いたようにこっちを見る


え?私なんか悪い事言った?

「やっぱりバカだよね。あの時私なんでわざわざフェンス飛び越えて入ってきたと思う?私はあの時、あんたが不良に絡まれてるって思って助けようとしたの」

「えぇ!なんで?」

「たぶん、あんただけだっつうの。」


えぇ!そうだったの。


「まぁ、こうゆうところが、あんたとの違い。それがこいつの部長としての資格」


え、どこが?どこらへんが?

バカなのが部長としての資格っていいたいの?


「志音、もういくよ」

そう言って風音は無理やり私のえりをつかむ。

ちょっとまったぁ!私がバカであることの紹介しかしてなぃ!


「あ!ちょっと待って…樹里ちゃん!俯いたままでもいいから聞いて!」


樹里ちゃんは、聞いているのかわからない。

でも……。

「樹里ちゃんは私の事嫌い?それはそれでショックなんだけど…。でも、私は樹里ちゃんの事好きだから!」

樹里ちゃんは、少し顔を上げる。

「答えは学校の朝で聞くから!」

本当に聞こえてるのか分からないけど、これだけは言わなきゃ。

私は大きく息を吸い声を張る


「待ってるから!!」


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