君と学校で
目を開けたとき、天井が見えた。
あれ!?なんで私ここにいるんだっけ。
あーそっか、すごいスピードでボールが飛んできて。頭に当たって、びっくりしてそのまま気を失っちゃったんだ。ってことはここは保健室で、今はふとんの中。

「___まえのせいだろ____で___こんな___」

あれ、なんか声聞こえるような。…よく聞こえない。
耳を研ぎ澄ませる。だけどその必要なく、学校中に響きわたりそうな怒鳴り声が聞こえてきた。

「なに責任転嫁しようとしてんの!?だいたい体育サボって外で野球してたあんたたちが悪いんでしょ!」

風音の声だった。めっちゃ怒ってんじゃん。
もう起きてる私にきずかず会話は繰り広げられる。
目をつぶったまま私はその会話を聞くことにした(おもしろそうだから)

「仕方ないだろ、まさかこいつがキャッチミスするとか思ってなかったし、しかも運悪く外から体育館の中まで飛んで人にあたるとか思ってなかったしな。」

え!?そうだったの。私すごく運悪い、野球ボールがあたるなんて、しかも頭に。

「おい!俺のせいにするなよ、お前がめっちゃ速い球投げるからいけねーんだぞ!」

「ちょっと、喧嘩しないでよ。てか大声だすな!志音が起きちゃう」

いや、もう起きてますよ。
そのまえに風音のどなり声のほうが大きいですよ。

心のなかでつっこみを入れた。

あれ私どうやって起きればいいんだろう、いま起きたらなんか雰囲気悪くなりそうだな。

でも今風音は誰と話をしてるんだろう?あー気になる!すっごく気になる!
目を開けるだけだったらばれないよね。


そっと目を開ける。そしたら運悪く喧嘩してたうちの一人の男の人と目が合った。

「「あ!」」

目が合った瞬間二人の声が重なる。

「「「「……………」」」」

全員沈黙。

静かな空気の中風音が一言

「とりあえず、お前ら二人。あやまれ」
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