君と学校で
「「ごめんなさい」」


きれいにそろった二人の謝罪。


「大丈夫です。気を失っちゃう私も悪いです」

丁寧に敬語で返す私、



男子はちょっと苦手


「ごめん。トイレいってくる」

風音が急いで保健室を出る。我慢してたのかな。
それより

ちょっとまった!

私を一人にしないでよ!
男子苦手なんだってば!
行かないでぇぇぇぇ!

どれだけ叫んでも風音はもういない。

しばらく沈黙が続いたあと、男子二人のうち一人が。


「本当にごめんな」


さっきまでで責任転嫁してた人だ
謝ってくれるんだ。けっこういい人なのかな?


もう一人の人は

「………」

無言。

えぇ!?何もしゃべらないの?

怖。もしかして…怒ってる?「面倒なことに巻き込みやがって」みたいな、そしたら…私悪い事したかも。

「おい。志音さん怖がってんだろ、お前も謝れ」

嘘。怖がってるのバレてる。はずかし。

「…悪かった」


無愛想に謝る。


「ごめんな、こいつはずかしがりやだから。ツンデレとも言う」

「あ…えっと。」

正直、こいつはツンデレだ。っていわれても困る。
風音だったらきっとノリよく返せたんだろうな

風音は人見知りが無いからうらやましい

私は人見知り激しくて、男子苦手だしきっと無理だ。


何も答えられないまま話は進む。

「俺は安立友哉、んでこのツンデレが早瀬海斗、同じクラスだけどな」

「あ、ごめんなさい。私人の名前覚えない性格で」

いや、ほとんど男子の名前を覚えない性格の間違いなんだけどさすがに言えない


ていうか7月にもなってクラス全員の名前を覚えてないのもはずかしいし。


「いいよ、志音さんとは初めて話したし。俺がかってに名前覚えてただけだし」

さっきから私は友哉さんと話してばっかで海斗さんはひたすら無言。
無口だし無表情だし「ツンデレ」って言われてるのに突っ込まないし、何考えてるかわかんないや


怖い人だな。

そんな事を考えていたらトイレを済ませた風音が戻ってきた。
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