君と学校で
「大丈夫かお前?」

「大丈夫でしゅ!」

「敬語になってんぞあと『でしゅ』ってなんだよ」


しまった!焦りすぎて噛んじゃった。


「周りに男はたくさんいるだろ?」

「私、男子は苦手で」

「そんなんじゃいつまでたっても彼氏できねーよ」

わかっております。わかってますとも。

「ん?ちょっとまて…」

友哉さんが話を続ける。

「俺は苦手じゃないの?」

「ううん全然、話しやすくて好きだよ!」

「……そうか」

友哉さんはそっと微笑む。


と、そこでチャイムがなる。

キーンコーン……

「あ!いけない授業始まっちゃう、行こ」

呼びかけたけど友哉さんからの応答はなかった。

…………まあいっか。

私は授業に遅れるのがいやだったから友哉さんをおいて走っていった。

友哉さんの事だし、どうせ授業サボるでしょ。

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