君と学校で
誰もいない廊下を海斗は一人歩いていた

そして一人呟く。

「何言ってんだ俺は」

そしてまたため息をつき歩く。

しばらく歩いてたら曲がり角で、風音と出会った。

「「あ」」

お互いにハモる。

「……お、おはよう!」

「あぁ」

ぎこちない挨拶をして、お互い黙る。

まだ二人には過去の事で気まずさがあり、まだ二人きりでは話せないでいる。


でも風音は必死に話そうとする。

「は、早いんだね!」

「お前もな」

「今日は…気分転換」

「ふーん」

両方とも話す話題がそうないので風音から「じゃあね…」と言って別れる。


そこでまた海斗は深いため息をつく。


そして一言。

「なんでこんなに悩まなきゃいけないんだ?」

………と。


訳のわからない自分の感情の悩みをもらしていた。

海斗は再び歩き出す。

「あれ?俺ってどこにいってんだ?」

行き先も分からずに。


そんな状況で、今、一番会いたくない奴に出会ってしまった。



何考えてるかわからないような最悪な奴でありながら、実は親友でもある。


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