君と学校で
友哉さんと風音はいつもどうり喧嘩していた。


私の入る隙がない…。


そんな二人を気にせず海斗さんが声をかけてくる。

「お前も大変だな、いつもあいつらの相手して」

「それを言うなら海斗さんもですよ」

「俺はもう慣れてる」

「そっか……小学校から一緒ですもんね」

そう言い終わってお互いに言葉をなくす。

「「……………」」

なんか気まずい感じがする。

「えっと…… 」

言葉に詰まってしまう。

なんでこんなにドキドキするんだろう。


風音と友哉さんはまだ言い合いをしている。

「いつになったら終わるのでしょうか…」

「…………」

海斗さんは何も答えない。

そして…口を開く。

「二人だけで話したい」

「え?友哉さんとですか?だったら早く止めないと…」

そう言って私が二人に声をかけようとしたとき

私の手に、何かが触れた。

ガッと乱暴に捕まれた。


その手は…海斗さんの手だった。

「お前に、だ」


海斗さんはそう言って、私の手を掴んだまま走り出した。

私は引っ張られるがまま分けもわからず走った。

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