初恋~First Love~
「鏡花、智明、あたし今日から耕輔と帰るから、先帰ってくれる!?」
放課後みあかが満面の笑みでニコニコしながら言った。
「はいはい、好きなだけいちゃいちゃしてください」
「はーいじゃあ、遠慮なくいちゃいちゃさせていただきます」
「見えないところでしてくださいね、むかつくから」
みあかと智明の会話はなんだかおもしろい。
冗談の言い合える友達は大切にするべきだ。
「よし、じゃああたしたちも帰るか」
「そうだね」
「それにしても、あたしは耕輔とか和樹とを恋愛対象としては見れないなぁ」
「うん、あたしもかも」
そんな話をしながら智明とふたりで通学路を歩いた。