初恋~First Love~


「鏡花ー行くよー」


「はいはい、ちょっと待って」


空は晴れ。
風は気持ちよくふき、絶好の遊園地日和だ。


春輔君の車におねえちゃんとふたりで乗り込んだ。


「桟道さんおはよう」

「うんおはよう」


隣には上月君が座っている。


「遊園地とかかなり久しぶりだな。
俺、すげぇたのしみ」



今日の上月君は、なんだかいつもと違う人に見える。


なんというか、人間らしく見えるというか…



「上月君は、無理やり連れてこられたわけではないの?」


「へ?
違うよ。しゅん兄が行かないか?って誘ってくれたから」


「そうなんだ」


彼は、無理やりつれてこられたわけではなく
楽しむ気満々のようだ。


< 31 / 212 >

この作品をシェア

pagetop