初恋~First Love~
「何々?
桟道さんは無理やり連れてこられたの?」
「あぁ、うんそんなわけではないけど…」
いや、思いっきりそんなわけなんだけど、なんかほら、
楽しもうって思ってる人にそんなこと言えないし…
「そっか、じゃあ一緒に楽しもうね」
「うん、そだね」
本当にこの人は、学校にいつもいる上月君と同一人物なのか?
なんか、まったく違う人に見えてくる。
車は、遊園地の駐車場へと入っていった。
さすが、土曜日。
人でいっぱいだ。
「いらっしゃいませ」
「あの、ダブルデートなんですが!?」
「かしこまりました。
では、こちらのチケットをどうぞ」
チケットを握り締め、夢の国へと足を踏み入れた。