初恋~First Love~
遊園地の魔法
「はぁ、疲れた」
一通り乗りつくした。
「はいこれ」
「あっ、ありがとう」
上月君が差し出してくれたジュースを、一気に飲んだ。
「さすがにちょっと疲れたね」
上月君も疲れた顔をしている。
「でも、たのしかったよ」
本当に、楽しかった。
最初は全然乗り気じゃなかったのに。
いつのまにか、あたしもはしゃいでた。
「ねぇ、桟道さん」
「何?」
「ありがとう」
なぜか上月君はお礼を言った。
「何が?」
「いろいろお世話になって」
「ふふ、何言ってんの?」
「自分でもよくわかんないや」
「何だそれ」