初恋~First Love~
「あっ、もうこんな時間だ。
今日は帰んないと親がうるさいんだ」
「おぉ、じゃあ送ってく」
「ありがとう」
帰りだっていつも送ってくれて、
いつも心配してくれる。
暗くなった夜道は、
いつも通ってる道なのになぜか知らない道に見える。
ちょっとさびしい。
でも、翔太といると楽しい。
ずっと二人でしゃべって、二人で笑ってる。
ずっと二人で笑っていたい。
「送ってくれてありがとう」
「おお、じゃあな」
「うん」
あたしが家に入るのを見送って翔太はゆっくりと帰っていった。