カミツグ!!〜The six elements.〜
「…………俺は、そこまで戦いにこだわる契嗣の心が知りたいんや」
少し強めに聞こえた刀儀の言葉。
だけど…
「……別に、意味はそれだけだ。人を、助けたい」
契嗣のこの一点張りに、刀儀や他の皆も、顔を歪めた。
"何かあるのだろう"
ただ皆、これだけは分かった。
「…頼むわ。皆」
俺はそれだけ言い、ついて来たアードリーとともに部屋を後にした。
心臓を、震わせながら。
別に隠すつもりはねぇ。
けど、いざとなると…俺にはまだ話せない。
俺が…――――
「クッ…」
無意識に唇を噛んでいたら、血が滲むのを感じた。
「キュー…?」
心配そうにしているアードリーを一瞥し、
「わりぃな、アードリー。心配すんな?」
少し強張った顔の筋肉を緩ませた。