カミツグ!!〜The six elements.〜
「わりぃ…たまに、思い出すんだ…」
あの時の、こと。
「…思い出して良いじゃない。忘れなくても良いわ」
忘れられるはず、ねぇだろ…
「契嗣、お前は前を向け。神に囚われるな、過去に囚われるな。いずれ、お前の過去が己の力になるはずだ」
己の…力になる。…か。
「こんな話、しに来たわけじゃねーのにな…。わりぃ、親父、お袋。俺、戻るわ。魔界に」
「…謝る必要はない。行って来い。そして…俺の父さんを呪縛から解き放ってくれ」
「あぁ。やってやる」
じぃちゃんを、キジィームなんかにいいように使われ続けてたまるかよ…!!
「無理しちゃダメよ?貴方は、私の大事な息子なんだから」
「サンキューな、お袋」
心配そうに俺を見つめるお袋を安心させる為に、俺はニカッと笑った。