カミツグ!!〜The six elements.〜

「刀儀…お前、変わったなぁ」

フッと、父さんが笑った。

「……そうやろか。でも…良いほうに変わったんなら…嬉しいわ」

俺も、口元を緩めた。
俺が変わったと言われる理由は分かってる。けど、濁してみた。
父さんが、どんな風に返事するか聞きたかったからや。

「えぇ仲間が、出来たんやな」

…!!

…流石、父さんやな。

俺は俯いて、また緩む口元を隠した。

「ほら刀儀。稽古の続きするで。はよせぇえへんと、困るんやろ?」

「…ん。頼むわ、父さん」

グッ

目の前に居る父さんに視線を合わせ、俺は竹刀を持ち直した。

「…行くで」

「おぉ。どっからでもかかってきぃ」

ダダダダダッパシッパシィッ

…契嗣。俺、強ぅなって戻るからな。



END



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