カミツグ!!〜The six elements.〜

【ライラ】

「はっは…ぁ…もう…魔力が…」

玉のように滲み出る汗を拭い、ボクは目の前の大木を見つめた。

ギキィ…ドスーンッ

ピンポイントのところだけ切り刻まれたそれは、真っ直ぐに前に倒れて来た。

「狙いを定めるのって、結構難しいんだなぁ…やっぱり」

息を整えながら、また他の木に向かって剣を構える。

すると、

バサッバササッ

…?羽音?

「おーいっ、ライ〜!!新しい化学魔法の書が出来たぞ!!お前専用だ!!」

よく知っている声に上を向くと、

「サリー!!本当!?」

ボクの友人で、化学研究所で働いている、サリマン・トルネが居た。



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