空へ
エピローグ
−コンコンッ

たまちゃんは、ノックをしてドアを開けた。

すると、理沙とゆう君が言い争いをしていた。

「ちょっと、何で優太郎がウェディングドレス着るのよッ!」

ゆう君は、ウェディングドレスを持って、理沙に反論している。

「あら、いいじゃない!私の方が似合うわよ」

「そういう問題じゃないよ!」

私は、恐る恐る二人に挨拶をした。

私とたまちゃんに気付いた二人は、照れながら私達を見た。

「あ、良美、たまちゃん、来てくれたんだ…」

−そう。今日は理沙とゆう君の結婚式。

「俺も来たでッ!」

私の後ろから、努がヒョイと顔を出した。

「何や二人共、おもろい漫才してるなぁ」

「まんざ…違うよ!」

理沙は照れ隠しのように怒鳴った。

それを見て私は笑った。
理沙…おめでとう。

私、知ってるんだよ?

陽菜のお墓に手紙を置いたの、理沙だってこと…。

理沙の字くらい、すぐに分かるんだから。

あの手紙がキッカケで、私は努と付き合うようになった。

理沙が東京にいることを知った私は、東京の大学に通うことにして、同じように東京で働くことになった努と同棲することになったの。

今ある幸せは、理沙のお陰だよ。

間違いなく、キッカケは理沙がくれたんだから。

だから、心から祈ります。

理沙、いつまでも幸せに…。

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