アナタの隣に
普通彼女の家わかるよね?
「なんで?」
「なんでって…詩乃の家いったことないし」
はあ?
なに言ってんの?
「普通、家まで送るでしょ!なんでいったことないのよ!そんなんだから浮気されんのよ!」
「なっ!浮気って…まさか…そんな…」
馬鹿じゃないの!
「詩乃ちゃんの番号わかるよね?電話しなさい!」
黙ってしまった京真。
まさか…。
そんな馬鹿なことないよね?
「京真、まさか…詩乃ちゃんの番号知らないなんて言うんじゃないよね?」
「知らない…」
なんなの、このやくただず。
だから、浮気されるのよ!
いや、浮気って決まったわけじゃないけど。
どうすんのよ!
「なにやってんの?」
いきなり声をかけられた。
声がした方を見たら。
「麻ちゃん…」
詩乃ちゃんの親友の麻ちゃんがいた。
助かった!
「麻ちゃん、詩乃ちゃんの番号教えて!この馬鹿知らないって言うの!」
京真を指差して叫んだ。