アナタの隣に
年上の恋人
あれから1年。
私は今駅の入り口で大好きな恋人を待ってる。
「美由、お待たせ。
ごめんな、仕事が長引いてさ」
「ううん、お仕事お疲れ様です。気にしなくていいよ」
スーツを着た彼が手を差し出す。
その手に自分の手を重ねる。
「行こうか」
「うん!今日はどこ行くの?」
「とりあえず車乗って」
彼の車に乗り込む。
彼の匂いがする。
甘い香水の香り。
好きだな、この匂い。
「美由、こっち向いて」
「なに?…ンン」
呼ばれて彼の方をみたら唇を重ねてきた。
ゆっくりと目を閉じる。
こんな私を愛してくれてる。
好きだよって言ってくれる。
恋なんてしないと思ってた私の前に現れた、年上の王子様。
私を闇からだしてくれた。
これからもアナタの隣にいてもいいですか?
「ずっと俺の隣にいろよ、美由」
「うん…隣にいるよ。
大好き、流二」
☆end☆