視線の先には
夏休み
〈ジーーーー〉
〈ミーンミンミンミンミーン〉
「ふぁあ~、暇だなぁ」
夏休みに入って1週間が過ぎた。
帰宅部の私は、毎日をだらだら過ごすだけだった。
「小百合ー、暇なら勉強しなさいよー?」
お母さんから1日に何十回も言われる言葉。
だけど、こんな暑い日に勉強なんてしてられるはずがない。
波琉も爽太も部活だから何処も行けないし。
はぁー、超暇。
…………そうだ。