視線の先には





〈チッチッチッチ〉





普段の日でさえ利用者の少ない図書室。


夏休みは貸し出しも行っていない。



そうなると尚更で、今、図書室にいるのは私だけ。





静かすぎるため、陸部の声がよく響く。





「私も運動部入ればよかったなぁ」



なんて、どうでもいい独り言を呟く。



運動は好きだけど、特に入りたい部はなかった。




だから今こうして図書室にいる。





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