視線の先には





「呼んで?」


うっ出た。
広瀬くんのたまに出る
甘えんぼの目。




「呼んでくれるまで動かないかんな」




うーずるい。


よしこうなったら言うしか…





「廉くんっ!」




「くんづけかよっ」


ガクンとした廉くん。




「え、だめ?」




「まぁいいや。じゃあ行こう」




そう言って笑顔で手を出してくる。


そして私も、笑顔でその大きな手に自分の指を絡ませる。





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