もう1度~私と先生と桜の木~
「俺が思ってたこと全部言っていいか?」
「イヤだ。聞きたくない」
「あのな、俺…「聞きたくないっ!!」
そんなの聞いたら俺…
「…認めたく、ないんだ」
本当は今日再会して、分かったんだ。
「アイツを好きだ、って認めても」
認めたとしても
「叶わないから。
だから俺、好きじゃないって思い込みたいんだ」
ビールを一気に流し込む。
「なんだよ、それ。
奏ちゃん、まだお前のことスキかもしれないだろ?
叶わない、なんて決めつけなくても…」
ブンブンと俺は首を横に振る。
「もう、奏は俺のことなんてスキじゃないんだ。」
「だから、なんで…」
「指輪…してたんだ」