もう1度~私と先生と桜の木~




「指輪って…」


「右手だったけど、でも薬指にしてた。

それに俺、聞いたんだ。

そしたら彼氏いる、って。」


平気なフリしてたけど。

本当は胸が苦しくて。

たまらなかったんだ。


奏がみんなのところへ行ったあと、

俺もすぐに行かなきゃと思った。


でもさっきのダメージが大きすぎて、動けなくて。

だからみんなを待たせてしまった。



「しかもな、奏の彼氏、カッコイイんだよ…」


「はあ?なんで知ってんだよ?」


「昨日、写メ見せてもらったんだ」


「大丈夫だ!お前も十分イケメンだから!」


そういうことじゃないんだよ、翔馬。


奏の彼氏は顔だけがカッコイイわけじゃないんだ。

性格もカッコイイんだよ…







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