もう1度~私と先生と桜の木~





「なんか…ゴメンな。

こんなんに巻き込んで」


「大丈夫だよ。

楽しいもん」


翔馬と町田先生は2人でワイワイやっている。

奏を誘っておいて放置するとは…

なんて勝手なヤツらなんだろう。



「っていうワリには元気ない気がするけど」


「え?そんなことないよ」


「顔…引きつってるって」


奏はハッとした顔をして手を頬に当てる。



「そんなこと…ないもん」


「いいよ、いいよ。

隠さなくて。

俺と奏の仲だろ?」


「それってどんな仲?」


言葉につまって、奏を睨むと奏は悪い顔をして笑っていた。



「おいおい、なんだよ~

イチャイチャしてんじゃねーぞ」


「誰もイチャイチャしてねーよ!

この酔っ払いがぁ!!」


ホント、アルコールのはいった人間ほどめんどくさいものはないと思う。







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