もう1度~私と先生と桜の木~
気になるとかスキとか
「おっす。
あのさ、今日も朝練だったんだけど」
「あ、お疲れー」
「うん。
そんでさ、聞いてくれよ。
またよーたくんが…」
入学式から日は経ち、あと1週間後に夏休みを控えたある日。
いつものように席に座っていると前の席に座る竜崎類。
あれから席替えが行われた。
なのに私たちの席は奇跡的に最初の席と変わらなかった。
なんて偶然。
「もーその先生、おもしろすぎじゃん!
1日1回は絶対にヘマするよねー」
類はバスケ部に入っていた。
そこの顧問のよーたくん、というのがすごくおもしろい先生で。
いつも類はよーたくんの話をする。
そしてその話を聞いて私は毎朝、笑わせてもらっている。
「よーたくん、愛すべき癒しキャラなんだよ」
類はそう言いながら笑う。
愛すべき癒しキャラ…
そんな教師って他の学校にいるんだろうか?