もう1度~私と先生と桜の木~
「結城先生」
「はい?」
「よーた」
「なんだよ?」
最近じゃ御馴染になったこの3ショット。
そしてなぜかカウンター席で町田先生と翔馬に挟まれる俺。
「決着、つけたらどうですか?」
「え?決着?」
「当たって砕けたら俺らが抱きしめてやる!」
抱きしめてなんてほしくないんだけど…
という俺の小さな呟きは当然のように無視される。
「だからちゃんと、奏ちゃんと話せよ」
「もしかして、」
2人の顔を交互に見る。
「そんなこと言うために今日、呼び出したのか?」
「そんなことってなんだよ!」
翔馬が怒ったような顔をする。
「お前が最近元気ない、って町田先生がすげえ心配してたんだぞ!
なのにそんなこと、って…!」
そりゃあ、嬉しいよ。
ありがたいことだって思ってる。
いい同僚を持てたことに感謝だってしてる。
でも、
「俺じゃ…ダメなんだよ」