もう1度~私と先生と桜の木~
決着と責任と原因
「…なでー?奏ちゃーん?
起きてますかー?」
「え?うん。何?」
「何?じゃないよ。
目開けたまま寝てるかと思った」
「そんな器用なことできるワケないよ。」
「分かってるって!
奏が反応してくれないからそう言っただけでしょ?」
「あ…うん。ごめん」
目の前に座る碧は呆れたように溜め息をつく。
「っていうか何それ」
「え?何が?」
「よーたくん!」
あ、私に怒ってるワケじゃないんだ…
と、怒りの矛先が私に向けられていないことに心底安心する。
「もう!何やってんの、ホントに。
いい年のオトコが彼氏持ちのコに、それも彼氏の前で告白なんて!」
そう。
あの修羅場のような日から2日経っていた。
もちろん、あの日のことを類と碧は知っている。
散々、追い詰められ吐かざる終えなかった。