もう1度~私と先生と桜の木~
「そう言えばさあ」
「ん?何?」
実験が終わり、
試験管を洗いながら類と喋っていた。
「うちの部活、マネージャーいないんだよね」
「ふーん。そうなんだ。
なんか不便なことでもあるの?」
「いろいろとあるよ、やっぱり。
雑用とか全般、1年に押しつけられるワケじゃん?
それはさあ、仕方ないと思うけど。
でもやっぱり練習キツイしさ、
マネージャーさんいたらいいなー
っていっつも話してて。」
「そうなんだ。
でもバスケ部ならすぐに見つかるんじゃない?」
背の高い、カッコイイ男子、いっぱいいそうだし。
ま、私はカケラも興味ないけど。
「…奏、マネージャーやらない?」
「うん。いいけど。
…ってえ?!」
何?!今、なんて言った?!
「よっしゃ!
今、奏いいよ、って言ったよな?!
じゃあ決まり!
今日から部活来いよ~」
いやっ!類っ!
ちょっと待ってよ!
お願いだから暴走しないで~っ!!