もう1度~私と先生と桜の木~




授業後。


「碧ぃ…ホントに行くの?」


「当たり前じゃん!

竜崎と約束しちゃったしね~」


頬が緩みっぱなしの碧。


「ねえ、なんか企んでる?」

「ん?なんの話?」

そう言いながらも相変わらず碧の頬は緩んでいて。


「ウソつくの下手だよ、碧」


「えー…バレちゃったぁ?」

碧は私の耳に口を寄せるとここだけの話だよ、と前置きした。


「実はね、バスケ部の部長…気になってるんだあ」


「えっ?!」

驚いて碧の顔を見ると、

碧は頬を真っ赤に染めて恥ずかしそうにはにかんでいた。






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