もう1度~私と先生と桜の木~




「…と、いうワケでざっとマネージャーの仕事はこんなものかな。

スコアの付け方なんかは徐々に覚えればいいよ。

なんか質問ある?」


仕事の説明を10分ほど行う。

そうすると、はい!と言って碧ちゃんが手を挙げた。



「センセーのことはなんて呼べばいいですか!?」


「え?俺の呼び方?

…うーん…なんでもいいよ。

好きなように呼んで」


「はい!よーたくん」


やっぱり…そうなるのか。

なんとなく分かってたよ。


とくに碧ちゃんなんかは、

名字と顔から察するに去年受け持ってたクラスにお姉ちゃんがいるみたいだし、

俺のこといろいろと聞いているんだろう。


「あのー…質問、いいですか」


「いーよ、奏ちゃん」


碧ちゃんみたいに部活の事に関係のない質問が来る予感がした。

今までの経験から、そういうパターンが多い。

だいたい…彼女いますか、と聞かれる率85パーセント。



「基本、部活はほとんど毎日あるんですよね?」


…あれ?

予感、外れた。


もしかして奏ちゃんって…真面目な子?











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