もう1度~私と先生と桜の木~
第2章―17歳―
なんで…担任?
「また同じクラスだね、類」
「んー…だなあ。
今年もよろしくなー」
時は流れに流れ、
いつの間にかまた、桜の季節になっていた。
今日は1学期始業式。
クラス表を見ると類と碧は今年も同じで、
去年は違うクラスだった琴音も同じクラスになった。
「おっはよー!竜崎!奏っ!」
今日も元気な碧が教室に入ってくる。
「ねえねえ」
「ん?」
「2人のこと、紹介してよ」
さっきから私の隣でモジモジする琴音が言った。
あ、すっかり忘れてた。
琴音はこの2人とはほぼ初対面なんだ。
「類、起きてよ」
「んー…眠い。」
「いいから、ほら」
バシッと背中を叩き、今にも寝そうな類を起こす。
「えーっと、こちら私の幼なじみの琴音。」
「あー!ウワサの琴音ちゃんね!
奏からいろいろ聞いてるよ!よろしく!」
「んー…よろしく」
「こちらこそよろしく!」
なんとなく、分かる。
この4人、すっごく仲良くなるっ!